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CityCamp 能智浩平氏インタビュー──「勝ち続ける人生」をかけ、クラフトコーラに挑む

2025.05.21

ネクスターホールディングスのグループ会社であるおうちでマーラータン|頂マーラータン株式会社は、クラフトコーラブランド「OFF COLA」を展開するCityCamp株式会社と業務を連携し、ライフスタイルを豊かにする新たな食文化をともに発信しています。今回は、同社で卸事業を担当されている能智浩平(のうち こうへい)氏にインタビュー。飲食業界を経てスタートアップの最前線へ挑むまでの軌跡と、これからのビジョンについて語っていただきました。

「安定」よりも「納得」。決まった道の外側に見えた景色

おうちでマーラータン株式会社とCityCamp株式会社の出会いは、2023年7月に開催されたサウナイベント「HEATUP MEETUP」でした。以降、温浴施設への製品導入で業務を連携し、業界をともに盛り上げるパートナー関係を構築しています。私たちが注目したのは、卸事業部責任者である能智さんの卓越した手腕と、その異色の経歴です。

”学生時代にマクドナルドで日本一、新卒入社の一風堂でも売上前年比日本一を達成。そして『OFF COLA』を3000%成長させた”

この端的でインパクトの強い能智さんのプロフィールの背景には、一体何があったのでしょうか。

1995年、愛媛県に生まれ、大学進学を機に北九州へ渡った能智さん。「地元が田舎なのもあり、当初は安定した公務員になるつもりでした。地方自治に関心があったので、政治学を学べる公立大学に進学しました」と過去を振り返ります。しかし、学費を稼ぐために始めたマクドナルドのアルバイトが、人生に大きな転機をもたらしました。

「とても忙しい店舗で働き始めて、半年後にはクルーの育成担当マネージャーに昇格。学生ながらPDM(People Development Manager)として約80名のクルー育成に携わることになりました。僕のノウハウは西日本全体に共有され、新店立ち上げも経験しました」

大学三年生になり就職を意識し始めると、能智さんは予定通りに公務員ルートを模索します。しかし、そこで感じたのは、自身の肌には合わないシステムへの違和感でした。

「公務員学校の体験入学で、年功序列のシステムに疑問を感じたんです。マクドナルドは完全実力主義なので、評価を得ればアルバイトでもどんどんステップアップできます。楽しく働いて当時の九州最高額の時給を貰っていましたから、自然と大学の外に興味が向いていきました」

一風堂との出会いとシンガポールでの勝利、そして覚悟

より広い世界でチャレンジしようと、海外インターンシップの機会を探していた能智さんに、また新たな転機が訪れます。マクドナルドでの実績を買われ、官民連携事業として始まった「一風堂グローバルインターンシップ」第一期生に参加が決まったのです。

「インターンシップの内容は、北九州市立大学と下関市立大学の参加者が二週間シンガポールに滞在して行う課題解決型プログラムです。簡単に言えば『売り上げアップ対抗戦』。結果は無事勝利できました(笑)。現地で関わった一風堂本店の社員の方々は、能力も志も高く素晴らしい人ばかり。海外展開の計画にも惹かれて、一風堂で働きたいと思いました」

マクドナルドからの熱烈なオファーを断り、公務員ルートからの転向に反対する両親を三日がかりで説得に成功し、鳴り物入りで入社。しかし、能智さんが最初に配属された店舗では、体育会系の社風とオペレーション重視の企業文化に圧倒される毎日でした。

「国内でも指折りの繁忙店に上手く馴染めず、一か月で心身のバランスを崩してしまいました。休職することになり、初めての挫折に退職も考えたのですが、人事の方から『もしあなたが一冊の書籍だとして、あらすじはどう書かれたいですか?』と問われました。『新卒で入社してすぐ退職よりも、どん底から這い上がり、活躍したというストーリーがいいんじゃない?』と言われ、その通りだと思い踏みとどまりました」

復帰後、能智さんはあえて日本で最も生産性の低い店舗への異動を志願。そこで心機一転し、半年後には副店長、入社から2年後には店長となり、一風堂最年少の責任者となる活躍を見せました。しかし、その矢先にコロナ禍が世界を襲い、店舗も一時閉店を余儀なくされます。

「一時閉店中にアルバイトが誰も辞めなかったため、その期間で店舗改装とリニューアル準備ができました。リニューアルオープン後はお客様からお褒めの言葉をいただくことが格段に増え、従業員の退職も減りました。2021年2月には、売上成長率、従業員生産性、店舗の清潔さ、顧客満足度の4項目で全国1位(200店舗中)を達成しました。あらゆる指標で最低の状況から、2年で日本一の店舗にすることができました」

営業もスタートアップもすべて初めて。でも、やるなら圧倒的に

コロナ禍で海外展開の道が閉ざされたことを機に、能智さんは自身のキャリアを更なる高みへと導くことを決意します。飲食やベンチャー企業での営業、カスタマーサクセス、インサイドセールスなどの経験を積み、さらに「自分の実力で事業を育ててみたい」と考えて出会ったのがCityCamp株式会社でした。

「都市とキャンプのカルチャーを融合させたライフスタイルブランドというコンセプトにも興味を持ちましたが、なにより代表の松池が“一兆円企業をつくりたい”と途方もない夢を本気で語っていて、その覚悟に惹かれました」  

未経験かつ、未知の分野への挑戦。まずは副業として営業に関わり始めた能智さんは、使える時間を全て注ぎ込み、過去の知識や経験を総動員して取り組んだといいます。

「当時の社内で掲げられていた目標は、新発売の缶飲料『OFF COLA pm9:00』の店舗売り上げ倍増でした。そこで、とある卸先にインバウンド観光客のお客様が多いと伺い、以前の経験を活かして英語のPOPを作成しました。20以上ある全ての店舗に持参し、担当の方にご挨拶して顔と名前を覚えていただきました。さらに、インセンティブを設定すると、各店舗で積極的に販売してくださり、一か月後の売り上げは前月比の10倍を達成できました」

この顕著な実績が評価され、能智さんは卸事業部の事業責任者として正式に入社。「卸営業もスタートアップも初めてですが、まずは“一人で過去最高の売り上げを作れた”という自負がある。そうやって、自分なりの勝ちパターンをつくっていくのが楽しいんです」と語ります。

「入社から1年で導入店舗数を600店舗増やし、3000%成長を達成できました。現在はナチュラルローソン、AKOMEYA、ヴィレッジヴァンガードなどの小売店や、ヤマダ電機など30社以上と継続的に取引しています。弱小スタートアップでも、アイデアとスピードで市場を動かせる。『OFF COLA』ブランドはまだまだ伸びしろがあります」

「自分の名前で勝負する」その日まで

能智さんが掲げる現在の目標は、CityCampを上場企業にすること。そして、その瞬間を見届けるときの具体的なイメージがあると語ります。

「社長が上場の鐘を鳴らす時、その傍らで号泣したいと思っていて(笑)。小さなスタートアップをここまで大きくした!という心からの実感があったら、涙が溢れると思うんです。本当に自分の全てをかけないと、きっと泣けない。だからこそ日々を本気で積み重ねています」

能智さんは「自分は運がいい」「人に恵まれている」と何度も口にされていました。しかし、その裏には確かな努力と覚悟があります。そして、さらにその先の未来を見据えています。

「将来の展望としては、いつか自分の名前で勝負してみたいですね。自分が作ったブランドを世に送り出し、“売る側”として、自分の価値を試してみたい。そのためにも、まずはこの場所で、圧倒的な結果を出したいと思っています」

まとめ

勝ちパターンを積み重ね、常に高みを目指す能智氏。その情熱と手腕によって、「OFF COLA」は着実に成長の軌跡を描いています。
ネクスターホールディングスは、CityCamp株式会社の更なる飛躍を支援し、新たな食文化、そしてライフスタイルの創造に貢献していく所存です。両社が持つ“本気”の熱量が重なり合ったとき、どのような新しい価値が生まれるのか。これからの展開に、ますます期待が高まります。


能智浩平(のうち こうへい)
CityCamp株式会社 OFF COLA卸事業部 事業責任者。2023年に入社し、BtoBに特化した卸事業の開拓と拡大を推進する。多様な業種での豊富な経験と、常にNo.1を目指す強靭な意志を武器に「OFF COLA」の販路を急速拡大させている。

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