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対馬 和多都美神社の大鳥居再建プロジェクト

2022.03.17

ネクスター株式会社(本社:東京都新宿区)、及び弊社代表取締役社長CEOである細田悠巨が「対馬 和多都美神社の大鳥居再建プロジェクト」のクラウドファンディングに参加しました。

本記事はhttps://camp-fire.jp/projects/view/327825 より転載した内容になります。




1、ご挨拶

皆さんはじめまして。プロジェクトをご閲覧頂きまして誠にありがとうございます。プロジェクト実行者・和多都美神社禰宜の平山雄一です。概要にも書かせて頂きましたが、この度、令和2年9月7日の台風10号により対馬のシンボルとしても親しまれてきた”平成の大鳥居”が倒壊致しました。

※右側が倒壊した第一の鳥居。冬の季節には、朝霧(毛嵐)を楽しむことができます。

この倒壊現場の第一発見者となった宮司と私は倒壊した大鳥居をみて衝撃を受けました。まさかの出来事であり、腰が抜けるような感覚を今でも覚えております。神職として、祈りを続ける中でこのような事態となったことに、大きな責任を感じております。全国の皆様方からは、鳥居が厄を全て背負い、身代わりになって下さったというお声を多く頂戴いたしました。誠に感謝の念に堪えません。

奇しくも来年の旧暦8月1日の例大祭は、「9月7日」大鳥居が倒壊した日となります。これもまた運命であり、神様のお導きではないかと思います。全力で取り組んで参りますので、何卒よろしくお願い申し上げます。





【プロジェクト実行者紹介】

和多都美神社 禰宜(ねぎ) 平山 雄一

対馬市生まれ、國學院大學大学院文学研究科博士課程前期修了、修士号(神道学)。元長崎県神社庁主事。平成31年4月、父の病気をきっかけに対馬に帰郷して先祖代々仕える和多都美神社で奉仕を続けている。後継者不足や人口減少により衰退する神社の保全活動として、対馬和紙の研究を通じた宮守としての神職の雇用形態を作ることができないかと考え取り組んでいる。現在、対馬の神社は深刻な事態となっており、長崎県神社庁に属する130社の内、100社以上が今後80年以内の人口減少に伴って消滅する可能性があり、これを守るために活動を行っている。


信仰と振興は、どちらも神社にとって欠かすことのできない大切な道です。神道や神社を日本の伝統文化として認識して、それを守るためには信仰心の中にも神社を広く膾炙して、振興するという考えが必要になってきます。これからの時代に対応できる神社、皆様の信仰を守るための神社のあり方を考え、地域の発展に寄与していきたいと考えております。


10月頃より大鳥居再建に向けて動き出し、一般寄附金の受付を開始する等、これから愈々本格的な再建に向けて活動して行きます。海上での作業となる上、鳥居本体は本土からチャーター便で輸送することになる為、建造費は総額で1,500万円から2,000万円程度(未確定)を見込んでおります。今回のクラウドファンディングでは、その一部の約500万円を目標額として掲げさせて頂きました。


コロナ禍にあり、対馬島内はもとより全国の皆様方には経済状況が大変厳しい中、このような不躾なお願いは当方の関係者一同心苦しいところです。しかし、海の女神・豊玉姫命を祀る和多都美神社は、対馬の人々の心の拠り所として愛されてきた場所です。全国の多くの崇敬者がおられ、皆様の思いを神様におとどけできるよう全力で取り組んで参ります。

御出費多端の折に大変恐縮ですが、対馬の未来のまちづくりのためにも一人でも多くの皆様方のご支援をよろしくお願い申し上げます。

※趣意書(一般寄附金)





2、対馬(つしま)とは?

対馬は、福岡市から約132km、韓国釜山から約49kmの位置にある国境離島です。人口は約3万人弱、最盛期には約6万9千人の人口がありました。日本には、多くの”国境離島”が存在しますが、日本本土よりも外国に近い離島としては最も重要な場所の一つであり、古代から防人の島として国防上の重要な役割を果たしてきました。




それを象徴する古代山城 金田城(国指定特別史跡)は、その歴史を今に伝え、古代、中世、近世、近代という時代区分の時局に対応して変遷を伴いながら、防守してきた砦です。



実は、対馬の人口は藩政期には3万人あったと言われており、現在の人口はそれを下回っています。国防上重要な有人国境離島と言われながらも、人口減少や産業衰退は悪化の一途を辿っております。

しかし、防人の島として時代区分に適応してきた対馬には、これを乗り越え、新しいスタイルの対馬を形成するだけの人材、資材が整っています。これからの対馬の躍動が楽しみなところです。

さて、防人の島、国境の島とくれば、もう一つの顔が対馬にはあります。

それが”神々の島”です。





※浅茅湾(あそうわん)=高く連なる山々と深い入江で形成されたリアス式海岸が神々しさを引き立てる




日本最古の歴史書『古事記』には、津島と記載されており、別名を”天之狭手依姫”と称しました。対馬の自然は広大であり、面積の8割が山林地帯です。美しい原生林が南北に広がっており、その光景は自然の脅威すら感じ、また四季折々の変化が神々しさを引き立てます。

『延喜式』神名帳に登載されるいわゆる「式内社」の数は、なんと29座。この数は西海道最多であり、古代律令の下、神祇官の卜部職を多く輩出しており、その末裔として今も神社を守る社家文化が息づいています。



江戸時代の公式記録では『対州神社誌』に詳しく、455社が登載されており、対馬固有の天道信仰に関連する祠などをあわせると千箇所近くが存在していたのではないか、と考えれます。

現在は、長崎県神社庁に属する神社が130社、それ以外の神社が100社以上、各神社境内社を含めると500社近くになるようです。

世界中で大ヒットしているPS4のゲーム「ゴースト・オブ・ツシマ」には、多くの神社や鳥居が登場しますが、これはリアル対馬でも体感できます。





3、和多都美神社(わたづみじんじゃ)について

ブルーアイランズプロジェクトで紹介されました。

※11月21日(土)よる9時からの世界ふしぎ発見!(TBSテレビ)で紹介されました。

和多都美神社公式FacebookInstagramで由緒や年間行事を紹介しております。



・御祭神 彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと) 

     豊玉姫命(とよたまひめのみこと)

・所在地 長崎県対馬市豊玉町仁位字和宮55

・境内社 波良波神社(式内社) 御祭神 大綿津見神

     濱殿御子神社(二社) 

     御祭神 彦火火出見尊 豊玉姫命 ※本社と同じ神様

 




当神社は、彦火火出見尊と豊玉姫命を祀っており、龍宮伝説が残っています。その昔、大綿津見神(豊玉彦命)がこの地に壮大な宮殿を築き、この地を「夫姫(おとひめ)」と名付けたと伝えらえれています。

 



神社の創建時期は、神話に由来する物語から神武天皇の頃と考えられており、社家文書には、神武天皇の命を受けた阿曇氏の長が山城国長岡から対馬国へ移住したとあります。その後、帰還を命ぜられず、阿曇氏の一族が代々宮司を世襲してきたと伝承されています。

 

彦火火出見尊が海宮(龍宮)を訪れた時に出された御膳と伝えられる特殊神饌「龍宮御饗」や、阿曇磯良が舞ったとされる「磯良舞」、日本最古の巫女舞といわれる「命婦舞」などが伝えられています。

 また、対馬特有の広形銅矛銅鏡などの宝物や古代の斎場であった磐座(豊玉姫之墳墓)もあり、古代祭祀の様相をいまも残しています。

台風で倒壊する前の第一鳥居と第二鳥居。穏やかな浅茅湾(あそうわん)の深い入江に位置している。





御本殿の千木は内削ぎと外削ぎが交差する珍らしい造りとなっている。彦火火出見尊と豊玉姫命の夫婦神をお祀りするため、宮大工の計らいであえてこのような形となった。



フナグロー船と倒壊した第一鳥居。フナグロー船は神招き神事である「フナグロー」を行う和船。旧暦8月1日の古式大祭では、二隻の船が沖合から第一鳥居をめがけて競争する。





磯良恵比須(いそらえびす)。鱗のような姿から、阿曇磯良の霊石と伝えられている。社家文書によれば、磯良の諡は、「戎比古命」と記されており、この霊石の「恵比須」は諡のことであると考えられる。阿曇氏の祖先神として、穂高見命と共に崇敬されている。

旧暦8月1日の古式大祭。餅まきの様子。当日は、小学生の奉納相撲、卯麦の盆踊り、フナグローなどの奉納のほか、国選択無形民俗文化財の命婦舞の奉奏がある。

龍松(たてまつ)と呼ばれる根上り松。根が地面に這い出て神様がお鎮まりになる御本殿直下に伸びている。まさに「龍宮」を思わせる御神木。




豊玉姫の墳墓と伝えられる磐座。古代祭祀が行われた磐座であり、豊玉姫命は仁位の高山に葬られたと言われており、ここは詣り墓のような場所なのかもしれない。

亀卜神事が行われていたと伝えられる亀甲石。豊玉町仁位には、長岡家、平山家、山上家という三つの阿曇氏の家があり、その棟梁であった長岡家が亀卜を伝えた。



玉ノ井(たまのい)。豊玉姫命の侍女がこの井戸で水汲みをしていると美男子の顔が映り、豊玉姫様に伝えたところ、大綿津見神が釣り針を探していた彦火火出見尊(山幸彦)を海宮に招き入れ、丁重にもてなしたという。縁結びの井戸と言われいる。



4、再建スケジュールと倒壊した鳥居の状態

大鳥居の再建工事は海上での作業となるため工期も長くなることが想定されております。下記のスケジュール表ような形で進めて参りたいと考えております(状況によっては遅れる可能性もございます)。



※スケジュールはあくまで目安のため、コロナウイルス感染症の影響等によっては、事業の遅延が考えられますので、ご了承頂けますようお願い申し上げます。





⑴倒壊した鳥居全体の写真




⑵砂に埋もれた神額(扁額)




⑶第二の鳥居からみる倒壊した大鳥居






5リターンのご紹介

⑴ クラウドファンディング限定のマスクケース 

海岸にそびえる三基の鳥居を描いており、「健康祈願」の印が入っています。お送りするリターンは全て、和多都美神社にて健康祈願をさせて頂きます。お使いのマスクを衛生的に収納することができます。外出先などで、マスクを外される際、又は持ち歩きにご利用できます。



⑵ クリアしおり5枚セット

和多都美神社境内の御神木・龍松(たてまつ)、海中鳥居、フナグロー(舟グロー)、豊玉姫命と玉ノ井をデザインしております。また、”鳥獣戯画”風にデザインされております。1万円以上ご支援の方はこの5枚セットを送らせて頂きます。3,000円、5,000円コースでは、この5枚の中からランダム(選択不可)で1枚を送らせて頂きますのでご了承下さい。




⑶ 復興祈願御神札

復興祈願のため特別に用意した復興支援限定の金の御神札です。10,000円以上ご支援頂きました方に1体ずつ頒布させて頂きます。





⑷ 石碑へのご芳名彫刻(※注意 ご支援金額により異なります)

大鳥居再建と同時に10,000円以上ご支援頂きました方々のお名前を金属製芳名板又は石碑に刻ませて頂く予定です。どちらになるかは、ご支援人数や予算の都合上、当方で判断させて頂きますので何卒ご了承下さい。文字色、文字の大きさも未確定ですが、ご支援金額により若干変更が予定されております。

※石碑の場合のイメージ





⑸ 絵馬

倒壊した第一鳥居から五基の鳥居と社殿を望むデザインを施した絵馬です。飾り絵馬として神棚などに置いて頂くことも可能です。願い事をご記入頂いて神社に返送頂けましたら境内の絵馬掛けに奉納させて頂きます。





⑹ 手ぬぐい

クリアしおりのデザインを全体に入れ込んだ全面プリントの手拭い。






⑺奉祝行事へのご招待と玉串拝礼

大鳥居竣工に際しては、奉祝行事ご参列のご案内状をお送りさせて頂きます。大変恐縮に存じますが現地までの交通費・宿泊費等は自己負担頂けますようお願い申し上げます。

※ご参列時のイメージ






6、宮司より皆様へ

皆様方には、当神社のプロジェクトにご賛同を賜り厚く御礼申し上げます。

9月7日の台風10号により倒壊した平成の大鳥居は、昭和62年台風により同じく倒壊した現在の第二鳥居の修復が完了した後、現在の上皇陛下の天皇御即位を奉祝して平成元年に建立されました。


それまでは、大昔より一基であった海中鳥居が二基となり、平成の御代を新しい時代の豊玉町の象徴として、対馬島内の皆様のご協力を得て目出度く建立されたことを昨日のことのように懐かしく感じます。

この度、このような大切な大鳥居が倒壊したことは、神様がこの鳥居を身代わりにして地域を守ってくれたのではないか、とそう思う次第です。それは、この平成の大鳥居建立に思いを寄せて頂けました当時の皆様方の”御心の顕”であるとも感じます。


大鳥居を守ることができなかった宮司といたしまいては不徳の致すところではございますが、令和の新しい御代に、次の世代の”神社防人”とでもいいましょうか、このプロジェクトを立ち上げた当神社の禰宜をはじめ、若い世代の皆様方が積極的に神社の護持を考え、興味をもって頂けていることは、大変心強い限りでございます。


新しい対馬の時代を作っていかれるのは、若い世代の皆様方です。ぜひ対馬を盛り上げていってほしいと切に願い、そして、この令和の大鳥居再建にこのプロジェクトをご覧頂けました皆様のお力添えを何卒宜しくお願い申し上げます。





令和2年11月25日

                        和多都美神社宮司 平山 靜喜





7、最後に

最後までお読み頂きまして誠に有難うございます!冒頭でも書きました通り、皆様方のお気持ちを形にしていけるようなプロジェクトとしたいと考えております。


このピンチは、衰退傾向にある豊玉町を活性化するチャンスでもあると考えております。


コロナ禍、台風被災に負けず、地域を全力で盛り上げていきます。よろしくお願い申し上げます。




           和多都美神社禰宜(プロジェクト実行者)  平山雄一

社長室秘書 Ayumu Suzuki

早稲田大学の5年生。

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